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林立する里美牧場の発電用風車 [天体観測地情報]

 去る9月17日に時間があったので里美牧場に行ってきました。かつては天体写真撮影の名所でしたが最近はほとんどその地で撮影した写真が見られなくなってしまいました。2002年に発電用の風車が1基できました。当時は「里美星祭り」も行われていましたが、その時風車上部の灯りがずいぶん天体観測の邪魔になっていることを感じていました。1基だけでも天体観測に影響があったのに2006年にさらに6基増設されました。私はまだその様子を見ていなかったので、今回昼ではありましたが状況を見てきました。
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 天文ドームのある「プラトー里美」や、その駐車場周辺には5基の風車が林立し、ちょっと離れた場所に2基が並んで建っていました。天体写真に最適だった第3駐車場のすぐ脇にもそり立たっています。高さ70m、羽根を加えると107mになるそうです。近寄ってみると巨大な羽根が低いうなり声を上げて回っていて少し(大いに?)恐怖を感じました。なにかのトラブルで羽根が落っこちてこないかと心配になります。本体発電機の部分には航空機の衝突防止用の点滅するライトが付いています。これが第一の問題で暗い星を見るのには非常に邪魔になってしまいます。また、風車全体が星空を隠してしまいます。星景の一部として風車を取り入れる方法もあると思いますが、純粋な天体だけの写真撮影には不適となってしまいました。
 たった1基でも天体観測の邪魔だったのに6基も増えたのでは天体観測や天体写真撮影に影響があるのは必至です。もはや天文誌にこの撮影地の名前が載ることはしばらくなさそうです。残念な事です。
 
 考えてみると風力発電はクリーンなエネルギーであり、これからもどんどん増えていくと思います。また、景観にマッチしていれば観光の目玉にもなります。少数の天体写真家が設置に反対したとしても結果は目に見えていると思います。私たちはまだ開発されていない暗い場所を探し歩くしかないのでしょうか?


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