日本宇宙少年団 日立シビックセンター分団で行っているペットボトル水ロケットの製作・発射会の参考になるようにと、条件を変えながら発射実験を行ってきました。最後には最良と思われる条件で自己新記録の120mが出ました。(今までの自己記録は97mでした。)以下に写真を交えて記録とコメントを記します。
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↓自己新記録120m飛んだ時の状況です。中央上の白い車の所が発射地点です。着地の衝撃が激しかったです。
日時:2007年9月16日
場所:久慈川河川敷
風:左からの横風やや強い(風力3程度?)
★まず、機体による飛び方を調べてみました。本体容量1.5L、水量400cc、角度45度、ポンピング40回固定
A.羽無し、本体ショート、鋭角トップ無し・・・飛行距離32m 発射後上方向に向かい、回転した。
B.3枚羽、本体ショート、鋭角トップ無し・・・飛行距離46m やや上方向に向かい、少し回転した。
C.3枚羽、本体ショート、鋭角トップ小・・・・飛行距離60m 安定していたが左に行った。追風?
D.3枚羽、本体ショート、鋭角トップ大・・・・飛行距離72m 安定飛行。追風?予想外に飛んだ。
E.3枚羽、本体ロング、鋭角トップ大・・・・飛行距離52m トップが重い感じ。予想外に飛ばない。
F.4枚羽、本体ロング、鋭角トップ大・・・・飛行距離76m 安定飛行で同条件で最高記録!。
★次に同じ機体(F.4枚羽、本体ロング、鋭角トップ大)で水量・角度を変え、飛び方を調べました。もっときめ細かく行いたかったのですが機体の損傷が激しくなってきたので以下の組み合わせしかできませんでした。
角度 水400cc 水500cc 水600cc
30度 59m - -
45度 76m 86m 88m
55度 66m - -
★以上の実験結果から機体は4枚羽・本体ロング・鋭角トップ大が最良、条件は角度45度・水量600ccが最良と判断し、最高記録を狙いポンピングを50回にアップして最終実験を行ったところ120mの自己新記録が出ました!!。当然と言えば当然なのかも知れませんが感動的な飛行でした。機体トップは大きく折れ曲がってしまいました。
まとめ
★羽無しや鋭角トップが無い場合は上空で本体が回転してしまいました。羽による後方の抵抗と安定性、鋭角トップによる空気抵抗低減と前方の重量バランス効果が良く分かりました。
★今回の実験で機体がロングなら4枚羽の方が飛びましたが、3枚羽でも機体がショートの場合同じ程度飛びました。この辺が良く分かりません。私のイメージはロング(本体の2倍程度の長さ)の方がバランスが良いと思っていました。この時は左からの風なのに左にそれて行ったので上空で風が舞っていた(又は追い風だった)のかも知れません。もう一度同じ機体を作って再実験をしてみたいと思います。
★以前の実験では水400ccが最良だったのですが今回は600ccが最良でした。私が思うには圧力が高ければ水量も多い方が良いのではないかと思います。圧力が低くて水量が多いと内圧が0になったときに水が残ってしまい、水の重量が飛行の邪魔になってしまうと思います。次の実験ではポンピング回数(圧力)と水量の関係を調べてみたいと思います。
★水を噴射する時間は良く計った訳ではありませんが、1秒程しかないと思います。その1秒程で最高速度に達してあとは惰性で飛んでいきます。時間があったら本体固定で噴射秒数を計測してみたいと思います。
★水無しでどの位とぶのか実験する予定はたてていたのですが、機体の損傷が激しくなってきたので中止しました。次回行ってみたい実験の一つです。
★角度は30度・45度・55度で実験し、最良は45度と出ましたが今度はその前後の40度・50度も試してみたいと思います。
★今回鋭角トップ(ノーズコーン)にはビール用の透明スチロール樹脂のカップを2個重ねで使いましたが1回の着地で大きく割れてしまいました。次回は紙製のビヤーカップを手に入れましたのでそれに詰め物をして試したいと思います。